特殊すぎる口癖のある父親を持つ男の日記
「アイ ワズ スピリチュアルカウンセラー」
(謎の沈黙 / しばし目を閉じる)
人には色々な口癖があるわけですよ。
例えば「あの〜」、例えば「えーっと」、例えば「ていうか」などなど。
しかしね、うちの親父の口癖は「逆にな」なわけですよ。
会話中の全ての、そう全ての、全ての接続詞が「逆にな」なわけですよ。
「昨日、仕事中に食事をした後、店を出たら物凄い雨が降ってきてな。逆にな、タクシーに乗って帰ってきたんや」
みたいな感じなわけですが、そこで使う接続詞としては確実に間違ってるわけですよ。
はっきり言うと、その部分には別に接続詞などいらんはずなわけですよ。
で、「オヤジィ、今の部分の接続詞おかしいで」と指摘したところで、本人は「逆にな」と言ったことすら認識してないわけですよ。
ただしかし、親父は『世界で一番「逆にな」という言葉を発した人間』であるかもしれないと思うと、
それはそれでスゴイかもしれないと思ってしまうわけですよ。