僕たちは日々、「モチベーション」というものに
支配されて生きているのですが、
そいつの正体を探ってみると、それは「欲望」。
これが欲しい、こうなりたい、こんな風に思われたい。
こういった「want」がないと何事も続かないし
なかなか良いものは生まれません。


手塚治虫の「ブッダ」皆さんちゃんと読みましたか?
僕ね、あいつ(ブッダ)の言ってることで
1つだけ、どうにも納得がいかないことがあります。
それは仏教の基本思想でもある「ダメ!欲望」。
あのなぁ。欲望無しで、何が人間ですか。何が生き物ですか。と。


僕の解釈がうがっているのかもと思うのですが、
宗教って大概「欲望を持つ=悪」ですよね。
もともと、どう頑張っても欲望が満たされない、
辛い境遇の人たちの心を救う為にできたようなモンですから
その考えがウケるのもしかたないと思うんですけど。


賢い金持ちが、民衆の不満を抑えるのに利用しちまうんです。
その辺は、「火の鳥」読んでください。
そんなもんは、宗教でもなんでもないと手塚御大も
作品中で言っておられますね。


さて、僕が考えるとっても現代的な思想として
「欲望と共に生きる」
というのがあります。
自分は結局どうありたいのか。どうなりたいのか。
自分が欲しいものは結局のところ何なのか。
人にどう思われたいのか。
子供にどうなって欲しいのか。
沢山ありますね!いちど考えてみてください。
欲望には善も悪もありません。
安心して、ガンガン欲望しましょう!


物凄く極端な例で言えば
「人を殺したい」
という欲望があったとします。怖いですねェ。
僕が考えるに、これさえも「悪」ではありません。
欲望がそこに「ある」んだもの。しかたねぇじゃん。


ただ、そこで実際に人を殺してしまっては
それは間違いなく「悪」ですから
彼(そういった欲望がある人)は満たされず、とても不幸です。
ただし、「自分にそういった欲望がある」という事さえ自覚していれば
その欲望と戦うことができますよね。
どっちかっていうと、その「欲する気持ち」から
目を背けてしまう方が危険です。
「ある」という自覚があれば、対処できる。
山に3年くらいこもったらいいんじゃないでしょうか。
何年か前まではあんなに欲しかったものが
今では全然欲しくなくなってたりしますしね。簡単です。


音楽やってる人に言いたいのは、
「自分はどういった欲望を満たす手段として音楽を選んだか」
を考えると、面白いよ!ということです。
で、そうなると自分の今やるべきことがハッキリする。
「女の子にモテたい!」
「お金持ちになりたい!」
「とにかく有名になりたい!」
なんか、音楽やることにそういった気持ちがあるのは
ちょっと後ろめたかったりするもんなんですが、
こういうのを胸張って言ってくれると、僕はとても爽やかです。


教科書に載ってる芸術家にも、そういう人は多いと思います。