安売り大特価セール


近所の牛丼屋が、また期間限定の値下げをするそうな。
いつもは350円の品が270円になるそうな。
そのかわり、その期間内は
牛丼以外のメニューがほとんど無くなるらしい。


こういう経営戦略のメリットって一体何なんだろうと、ふと考えます。


例えば、新しいお店が
「こんなおいしい食べ物があるよ!安くするから一度食べに来て。
 気に入ったら、正規の値段でもまた来てや〜」
というやり方。これはよくあるし、まぁまぁ良いと思う。
あえて「まぁまぁ」と言うのは、
最初だろうが「一度安くしたものを値上げする」ことに変わりないから。
全く同じ物をオープン期間後は最初より高い値段で売るわけだから、
潜在意識的なイメージダウンはその瞬間、絶対に避けられない。
その食べ物のおいしさが
値段よりはるかに上回っているケースでのみ効果的だと思います。


例えば、似たようなお店が近所にある場合。
牛丼食べたい、よしのやでもすきやでもなかうでも何でもいい。
そんなお客さんは、期間限定の安売り店に集まると思う。
しかしこれは瞬間的に売り上げをアップさせることは出来るが継続しない。
前の例では、今後のメリットになる可能性があるのに比べ、
この例では「先」に何のメリットも無い。
強いて言えば、今まで「すきやしか食わん」だった人が「よしのやもいいかも」と
認識を新たにするかもしれない、という薄い薄いメリットはある。


似たようなお店が近所に無い場合。
どこの食堂でお昼にしようか、そもそも外食なのか家で食うのか
迷っている人で、牛丼が大好きな人にとってはラッキーである。
そこに行って、いつもより安く牛丼を食べる。
少し節約できる。
つまり「期間限定の安売り」は彼にとってはメリットがある。


牛丼屋に行っても牛丼以外の定食を食べることが多く
安さより「すばやく食える」ということで利用している客
つまり俺だが、
今回の「値下げ&メニュー省略」で心がまた少し離れてしまった。


牛丼屋は赤字覚悟で値下げをする。
その期間内は客が増える。
その間だけ異様に混む。
ぱっと食いたい客は別の店に行く。
その間だけ人を多く雇う必要がある。
期間外の雇用は減らすということになり
これではいつまでたってもバイトの生活は安定しない。
安売り終了の15時直前に、
「あと5分や。。」って店員がため息をつくのを聞いた。


その後は、また全てが元通りになる。
牛丼270円。最初はインパクトも話題性もあって有効だったかもしれないが
今となっては「安くない時に食ったら損かよ」と思わせるに至っている。


メリットが無い。
つまりこれは慈善事業である。
もしかしたら、すごく良いことをしているのかもしれない。


うちの近所の薬局は毎月3日と20日が消費税分ゼロセール。
うっかりこの日にシャンプーが切れるとえらいことになる。
シャンプー1個買うのにどんだけ並ぶねん。
ついてねぇ


チェーン店のトップの考えることは、よくわからん。