雨日記


面倒くさがりだからこそ、人間文明はここまで発達したのです。


雨、多いですね。
僕はジャンプ傘が好きです。
物凄い発明だと思います。さすたび思う。
火薬、羅針盤活版印刷、ジャンプ傘。
ほんとよくできてるよ!ビバジャンプ傘!


昔の物なのでご存知の方もおられるかとは思いますが、
実はこのジャンプ傘にはもう一歩、劇的に進化したものがあります。
それは「ボタン一発で開閉できる傘」


両手に荷物を持っているとき、傘をたたむのがタぁい変!
そんなとき、コレ!(ボヨヨヨーン)
傘をひらく前に地面で先端をカチっと押すだけで
自動で開閉できる画期的な傘!2本で9800円!


・・・ぜんぜん流行りませんでした。
なんで流行らなかったのでしょうか。


仕組みはというと、これは電動とかではなくて
なんとバネ式です。
「たたむついでに、ひらくエネルギーを蓄積するジャンプ傘」に対し、
ひらく前に「地面で傘の先端をカチっと押す」ことにより
ひらいたり、たたんだりするエネルギーをバネで蓄積するという
すばらしい代物でありました。


しかし、これには「単なるジャンプ傘」には無い
大きな大きな弱点があったのです。
ヒントは、その「傘の仕組み自体」にあります。
さて、なんでしょう?


面倒くささの単位として
「クサ」
というのがあります。いま考えました。
数値は相対的なものなので、適当です。


で、「傘を使用する」に関するクサレベルは以下です。
ワンタッチ・・・1クサ
手動・・・2クサ
仮にこう定義すると、


【ジャンプ傘】
たたむ(2)+ひらく(1)=3クサ
【ジャンプ傘/両手荷物搭載時】
たたむ(3)+ひらく(1)=4クサ
【アンジャンパブル】
たたむ(2)+ひらく(2)=4クサ
【アンジャンパブル/両手荷物搭載時】
たたむ(3)+ひらく(3)=6クサ


たった1〜2クサの違いでは、世の中全ての傘が
ジャンプ傘になるには至らないようでした。
人によっては、
「たたむ時に力がいる」→たたむ(+1クサ)
「ひらく時にドバっとなるからイヤ」→ひらく(+1クサ)
「ダサい」→常時(+nクサ)
などで、アンジャンパブルを選ぶことがあるようです。


ただ、これはどう考えても大ヒット商品ですよね。
発明した人は、今ごろ億万長者でしょうか。


さて、話戻って例の「自動開閉傘」ですが、
上に沿って「クサレベル」をつけた場合どうなるのでしょう。
ワンタッチが1クサ、手動が2クサなので
・カチっと押す(1クサ)
・ひらく(1クサ)
・とじる(1クサ)
となり、合計3クサです。
カチッと押す、は明らかに1クサ以上を消費します。


まとめ。
ジャンプ傘:3クサ
ジャンプ傘/両手荷物搭載時:4クサ
アンジャンパブル:4クサ
アンジャンパブル/両手荷物搭載時:6クサ
自動開閉傘:3クサ
自動開閉傘/両手荷物搭載時:3クサ


ジャンプ傘のすばらしいところ、それは
「ふつうの傘でも絶対やる行為のついでにバネを引く」
この点ですね。
自動開閉傘は、ジャンプ傘に比べて
両手に荷物を持っている時にジャンプ傘より1クサ減るものの
それ以外にはジャンプ傘のクサレベルを下回ることがないのです。
しかも、傘をひらく前に閉じる準備をするとか
・カチッと押す(2クサ)
でもいいくらいです。
重そう、ヤワそう、で簡単に2〜3クサ増えそうですしね。
たまたま両手に荷物を持っている雨の日のための
たった−1クサのために、
あなたは幾ら出せますか?
ジャンプ傘は、そこらへんのバランスが秀逸なのです。


自転車にのる「ついでに」発電してライトをつける、とか
歩く「ついでに」足つぼマッサージとか
クサレベルを上げずにもう一つ何かしてしまおう、という発想も
なんというか、人間というものを分かってるなぁと思うわけですよ。


で、なんの話だっけ?