「オープンプライス」を考える


こんにちは。「しろうとが考える経済学」の時間がやってまいりました。
司会は、あだちです。


オープンプライス(オープン価格)ってよく見ますよね。
特に、カメラやテレビなんかの電化製品によくつけられていて
つまり「定価」が無い。
つまり「価値の基準」が無い。
これに対して、どう思います?


これね、消費者にとって何のメリットもないんですよ。
値下げ競争に都合がいいだろって安直にはじめたのがきっかけで
今となってはウヤムヤ以外の何者でもありません。
定価を定めないから、詳しく無い人が間違って買う。
そんなのを狙ってわけわからん高値で売っている商品が
電気屋にはちょこちょこ混ざっているので、注意。
最近は「何年製」とハッキリ書いていない店ばっかりですし。
書け。あほ。


例えば、電車の吊り広告で新製品のデジカメを見たとします。
わぁ凄いこれ欲しいって思ったとします。
次に考えるのは「これ、いくら?」


吊り広告には「オープンプライス」と。
このデジカメ、欲しい欲しい欲しい!!って思ってだいじょうぶかな?
そんなことを考えてしまいます。
サイフと相談しなきゃならんのに、考える材料がない。
自分の給料は、月○○円だ、今月、自由に使えるお金は○○円だ。
みんなカツカツで生活してギリギリで欲しいもの買ってるのに
値段の予想もつかない物を「欲しい欲しい!」って思えるわけないじゃないの。


そういった自分心理を抑制できない人が借金で苦しむのは仕方ない。
ってか、それを誘発しようとしていないかな?


オープンプライスが一般化したのはウィキペディアによると2000年頃らしいですが、
それまではちゃんとメーカーが設定した「定価」がありました。
今さら、オープンプライスという物を禁止するのは無理なのかな?
もうちょっと、物が売れるようになると思うんだ。


僕がメーカーなら「定価いくら、何年製」と小売店に明記するように
持っていきます。
2年前の製品か。でも新製品よりだいぶ値下げしてるなぁ。
どうせそんなにめちゃくちゃ違わないんじゃないかなぁ。
新製品はやっぱり殆ど値引きしてないなぁ。
でも新しい機能とかあるんだろうなぁ。
どっちを買うかは人それぞれでしょうけど、
ちょっと、買いたくなりませんか?


具体的に想像してみましょう。


Aというカメラが定価8万円 2006年発売 売値5万円
Bというカメラが定価4万円 2009年発売 売値4万円
Cというカメラが定価8万円 2008年発売 売値7万円
Dというカメラが定価6万円 2007年発売 売値4万円
Eというカメラが定価9万円 2009年発売 売値9万円


予算は5万円。どれを買おうかな?


正解はありません。人によって違うと思います。
僕ならAかDかな。
僕が言いたいのは、こうやってハッキリするだけで
ちゃんと考えることができるってことなんです。
これだけで、購買意欲が萎える前に購入に踏み切れるはずなんです。


ボヤ〜っと、霧みたいな物にたいしてあれこれ考えたって無駄です。
どれが性能的に一番ぼくが求めている物なのかを探し
その製品が一番安い店を探し
でも一番安い店でも予算を上回ってるから考え直して
もう一ランク下の物を探しているうちに購買意欲は萎えてしまいます。
さいきん、電気屋に行ってもちっとも面白くない。


ちなみに、ぜんぜん関係ないですけど
最近のデジカメの吊り広告の写真が酷過ぎる。
がんばり過ぎてわろた
さすがにうそ(実際は違うカメラで撮った)じゃないんだろうけどさ
コンパクトデジカメであんなに背景がボケるなんて普通、ありえないんだ。
おもっくそズームして、おもっくそ遠い背景で撮影してなんとかボカしてる。
海を挟んで遊園地、みたいな。
モデルは写真用メイクでコテコテのツルツルだしさ。
消費者を騙そうとするのはいいかげん、やめていただきたいね。